江戸の旅は街道からはじまる
江戸時代の婚礼の旅は、ここ日本橋からのびる中山道へと続いていきました。江戸時代の姫君の婚礼の旅路を身近に感じられる特別展「江戸の街道をゆく〜将軍と姫君の旅路〜」をご紹介します。
「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」展示概要

〔展示期間:5月28(火)〜6月16日(日)〕東京都江戸東京博物館蔵
会期 | 2019年4月27日(土)~6月16日(日) |
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会場 | 東京都江戸東京博物館 1階特別展示室 (東京都墨田区横網1-4-1) 電話番号:03-3626-9974(代表) |
アクセス | ・JR 総武線「両国」駅西口、徒歩3分 ・都営地下鉄大江戸線「両国(江戸東京博物館前)」駅A4出口、徒歩1分 ・都バス:錦27 ・両28 ・門33系統「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」下車、徒歩3分 ・墨田区内循環バス「すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん (南部ルート) 」 「都営両国駅前(江戸東京博物館前)」下車、徒歩3分 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで |
休館日 | 5月27日(月)、6月3日(月)・10日(月) |
徳川家康が整備した五街道と起点の日本橋
慶長6年(1601)、関ヶ原の戦いの時代を終えた徳川家康が推進したのは、五街道の整備。各街道に宿場を設けることで街道沿いには人のつながりや賑わいが生まれました。
中でも当時の江戸の中心といえば日本橋。慶長8年(1603)頃に架けられた日本橋は、翌年には諸街道の起点として定められました。結果、日本橋とその周辺の街には日本各地から人々が集い賑わうこととなりました。
街道を行く婚礼の行列の朱傘
この展覧会では、江戸時代の姫君の婚礼の様子がわかる資料を間近で見ることができます。当時の華やかなる婚礼の様子に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
楽宮下向絵巻は全長約24mに及ぶ絵巻のすべてが展示されています。今回の展示の見どころの1つです。
絵巻に見える赤い傘。今回の展示で注目したいキーワードです。この赤い傘は「朱傘」といい当時は身分の高いものだけに使用が認められているものでした。
当時は、徳川家に関することを絵画や文学のテーマとすることはタブーだったためにこの「朱傘」で暗に姫君を表現している絵画なのです。この作品以外にも会場には様々な「朱傘」が隠されています。当時の絵画制作の秘密を知ると、さらに深みを持ってお楽しみいただける展示です。

東京都江戸東京博物館蔵
贅を尽くした姫君の婚礼の道具たち
江戸東京博物館では初公開となる「黒漆丸十紋散牡丹唐草蒔絵女乗物」も目玉の1つ。実際に薩摩藩島津家の姫君がこの籠に揺られて道中を往来しました。

当時の婚礼の行列は大変長いものでしたが、その列の順番は定められたものがあったようです。中でも貝合道具は、女性の貞節を象徴するものとして行列の先頭を行きました。

桜茶寮コラボレーションメニュー
江戸東京博物館7階の桜茶寮では、会期中特別展とコラボレーションした特別メニューが用意されています。江戸時代に人気があった食材を使用したメニューで江戸時代の気分を味わうのもまたよし。
特別展「江戸の街道をゆく〜将軍と姫君の旅路〜」公式サイトはこちらです